Oh Lately

アメリカ在住デザイナー先生のブログ

サンパウロ

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ブラジリアからサンパウロに移動。サンパウロは人口1,100万人のブラジル最大の大都市。ブラジルはアメリカ同様各都市に機能を振り分けている。政治の中心のワシントンDCはブラジリア、経済の中心のニューヨークはサンパウロ。文化、音楽、エンターテイメントの中心がロサンゼルスとリオデジャネイロ。サンパウロでは事前に友達のつてを使って現地の人を紹介してもらった。ヴィトーは北東部出身の弁護士で、とても聡明ないいひとだ。市内南部に位置するイビラプエラ公園までシティバイクを借りてサイクリング。この公園にはオスカー•ニーマイヤー作の美術館、オーディトリアムがありとても気持ちのいいところだ。
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その後、サンパウロ最大のマーケットに移動。名物のハムサンドイッチを食す。とても美味しい。
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このマーケットにはとてもたくさんの美味しそうなものが売っていて、持って帰るのが大変なものをいっぱい買ってしまう。まあ、なんとかなるかと開き直る。
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この日の前日は、ヴィラマドレーナというオシャレなエリアでペドロとカンディス夫妻と合流。ペドロは医者、カンディスは写真家というこれまたエリート。彼らは英語もとてもうまくて、会話がとても弾む。地元のクールなバーでブラジル対カメルーン戦を一緒に観戦。彼らはスノッブで世の中を斜めにみているので、黄色いシャツなど着ない。この日のセレソンはメキシコ戦の鬱憤を一気に晴らすような快勝でカメルーンを一蹴。見事に決勝トーナメント1位進出を果たす。ネイマールのプレーは遊びがあって、見るものを魅了する。こういう大会の主役になるためには、技術以上に天性のスター性みたいなものが必要なのかもしれない。
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この日の帰宅後はAirBnBで部屋を貸してくれたルシアーナとレアンドロと遊びに行く。彼らはアーティストでサンパウロの中心部にある古いモダニストアパートメントに住んでいる。
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とてもグランジーでボヘミアンな人たちだ。この日は友人宅で1950年代のパリでの実験的なシネマクラブについてのレクチャーがあるというので飛び入り参加。とてもコンセプシュアルな話だったが英語だったので面白く理解ができた。
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ブラジルのエリートクラスは当然のように英語を話し、海外からのゲストを受け入れることにも慣れている。彼らは飛び抜けて裕福というわけではなく、しっかり勉強をして自分の実力でいい地位を築いている。ただ、こういう人たちは社会のごく一部で、大半のブラジル人は貧困の中で生きており、努力をしても上に上がれる土台がない。ブラジルの社会では彼らのようなテクノクラートの上に、富を独占するアッパークラスが存在し、あらゆる不正をし、さらに金持ちになつていく。僕の友人達は一様に貧困層に同情的でフェアな富の分配が必要だと唱えている。そういう意味では日本の社会の平等性はとても素晴らしいものに思える。