Oh Lately

アメリカ在住デザイナー先生のブログ

LAPAでの熱い夜

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この日はもし、仮に日本が決勝トーナメント1位進出を決めていればマラカナンで試合だった。日本がベスト16に進めば発券されるチケットだったので残念ながら試合を観に行けず。当地の個人売買サイトでは、コロンビア対ウルグアイの試合は10万円ほどで取引されている。ワールドカップ、恐るべし。

コロンビア戦の前にベロホリゾンテでブラジル対チリの試合があったので、コパカバーナのFIFAファンフェストに行って試合を観戦。ブラジル人の騒ぎ様といったら異常です。惜しいシュートの度に花火が打ち上がるし、アホみたいに人多いし。普段LAに住んでいるので人混みの雑踏が苦手になったような気がする。砂浜で直射日光の中立っているのがつらくなって、アパートに帰宅。後半から延長にかけて快適に観戦。

今日のブラジル代表は、チリ相手に攻めあぐんでいた。戦力や経験では断然ブラジル有利なのに、チリは物怖じせずに勇敢に戦っていた。「そんなもん、ブラジルが強いのなんてわかっとるわ」という感じで開き直って自分たちのサッカーを遂行できるチリは素晴らしかった。相手をリスペクトするのは大事だけど、名前にビビってたら絶対に勝てない、という教訓を教えてもらった気がする。

試合展開はブラジルが先制するも、チリが追いつき、延長でも決着がつかず、PK戦へ。延長に入ってからは不穏な空気が流れ始める。そもそもこのW杯開催に当たってブラジルの持つ社会的、経済的問題が露わになり、ブラジル国民はとても複雑な心境を持っている。ただ、セレソンの持つとてつもなく大きい魅力がブラジルの人々の心を一つに繋ぎとめているのだ。ブラジルが負けるとその不満が爆発して暴動になる恐れがあるというのは誇張でなく、あり得る話である。最悪のケースを免れても、ブラジル人がこの大会に対する興味を失うのは必至で、これは避けたいところだ。結局、GKジュリオ•セザールのスーパーセーブでブラジルが辛勝。巨大なプレッシャーから解放された選手達は号泣していたが、本当にどっちに転んでもおかしくない試合だった。
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夜にはコロンビア対ウルグアイ戦を見に行った日本人サポーターの皆さんと合流して、イパネマに食事に行く。鉄板の上に乗ったローストビーフがとても美味しい。なんと、このお店はアントニオ•カルロス•ジョビンがイパネマの娘を作曲したという由緒のあるお店で、よく見ると、壁に手書きの楽譜と歌詞が書かれている。ああ、ブラジルって素晴らしい。
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日本人サポーターの皆さんはみんなワールドカップに複数回参加しているベテランサポーターで、皆さんとても個性的で面白い人達だった。なんと、ドーハの悲劇を現地観戦したというツワモノもいた。こういう出会いが本当に嬉しい。食事会が終わったのが夜の12時だったが、そこからリオのセントロのLapaというクールなエリアに繰り出す。Lapaではそこら中で音楽がかかっていて、人がストリートに溢れ出してみんながいい時間を過ごしている。リオにたくさんいるはずの日本人サポーターはあまりこういうとこに出てこないのは過保護なまでの事前情報によってビビらされているからかもしれない。
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たくさんのコロンビアサポーターとブラジルサポーターが勝利を祝っていて、ただただ羨ましい。お互い対戦したということもあって、色んな人が健闘を讃えてくれたけど、やっぱり逆の立場が良かったぜ。Lapaの音楽はとてもオーセンティックなブラジル音楽のライブでテンションが上がる。ブラジル最後の夜だったので、ヤケクソで飲みまくって踊りまくったった。
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