Oh Lately

アメリカ在住デザイナー先生のブログ

オーストラリア戦

アジアカップ前最後の試合。この時期の代表戦の対戦相手は観光気分でやる気のないチームが多いのだけど、今回のオーストラリアは1月開幕のアジアカップのホスト国ということもあり、かなり本気でバチバチと当たってきた。真剣勝負の場が少ない日本代表にとってはとてもいい機会だ。

スタメンは前回の試合からケガの内田が太田に変わった以外は全て同じ。サブの選手を使って戦力の層を厚くするという報道もあったが、あくまで現時点でのベストメンバーで勝ちにいくという意図が見えた。

しかし、あの最終ラインでのバックパスはどうにかならんかね。とにかく安全にバックパスばかり。もう少し相手との距離感を測って中盤の選手が縦パスを受けて振り返るプレーをしないとダメですよ。あーブスケッツみたいな選手が欲しい。山口螢とかはこういうプレーが得意ではあるけど。

ただ、最終ラインに敵のプレスがかかっているときにロングパスで最前線の裏を狙うプレーはザックジャパンには無かった形だ。やりすぎて相手によまれてしまってたけどwメンバーはほぼ同じなのに、プレースタイルがここまで違うのが面白い。ザックのときには色々な禁止事項があったのだろうか?

アギーレの選手交代の意図はとても明確で、機能していないところに別の選手を入れることによって攻撃が活性化した。乾なんかは別に大したことしてないのに、やたらシュートチャンスが回ってきてた、外すけど。今野の中盤でのボール奪取力と、球際の強さは素晴らしい。ゴールの場面でもしっかりと前につめていたのが良かった。

2点の場面は森重の華麗なドリブルがとても良かった。センターバックだとは思えないフェイント、見事に2人の選手を置き去りにしたね。岡ちゃんのバックヒールシュートはオサレすぎるw

さて、またケイヒルに決められた(←日本戦でいつも決める)のは頭にくるけど、アジアカップカップに向けてひとつのメドが立ったという意味では11月シリーズは有意義な2試合だった。本気で当たってきた相手にベストメンバーでガチンコの試合をして勝ち切ったというのは素晴らしい経験だ。アジアカップ、絶対優勝するぞ!

Obrigado Brasil!

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最終日は仲間のペコちゃんと一緒にラパに戻り、有名なセラロンの階段で日本代表の印を残す。あと、せっかくなのでミサンガを購入。こういうのはブラジルで買ってブラジルで着けるからいいのであって、お土産だったら微妙ですよね。

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この旅では移動が多かったのと、1人で行動する時間が多かったので、あまり食事はイイものを取らなかったのだけど、最終日ということでRioでとても有名なPorcco Rio's に突撃。シュラスコ、美味い。そして高い。東京で食べるのとあまり変わらないらしい。まあ、でもブラジルで食べるから意味があるのであってとにかく旨いのでよし。

この後、ペコちゃんと別れてお土産を買いつつLAまで戻る。サヨナラ、ブラジル。絶対また戻ってくるぜ。

日常とは恐ろしいもので、3週間近く休暇を取ったツケが鬼のように押し寄せて、落ち着いて文章を書く時間など全くないまま6日があっという間に過ぎて行った。でもね、バケーションというのは終わりがあるから一瞬を貪欲に楽しむものなのであって、妥協無く本気で快楽を追求しまくっただけに、大きな達成感と疲労が残った。そろそろ自分のベースとなるステージに戻る頃だろう。ある意味この旅のおかげで変わらないはずの日常を違うアングルから見ることができ、新たな刺激を感じることができるのはとても大きな収穫だ。

改めて今回の旅は素晴らしい出会いの連続だった。この日記の始めの方に書いたが、一緒に行く予定だった親友が直前になって来れなくなったために一人の旅になった。親友と一緒に行けなくなったというのはとても残念だったと同時に、怖くてとても不安だった。それでも1人だったという状況が自分の殻から抜け出すことを強要し、色々な人と積極的にコミュニケーションを取ることができた。そして、今回の旅で出会った人達はみんな、とてもカラフルでキャラの立った面白い人だ。この出会いを大切にして、これからも連絡を取って行きたい。

最後に、ブラジルは本当に素晴らしい所です。ブラジルの人々は本当にフレンドリーで暖かい。初対面の人を一日中連れ回してくれたり、楽器を教えてくれたり、親身になって問題を解決してくれたりと、ものすごくイイ人ばかりだった。日本やアメリカなどでは、他人との距離感がもう少し遠いのでこういうことはまず起こらないだろう。ブラジルの人達に共通して言えることは、彼らはブラジルという国が様々な問題を抱えていることを認識している。だがそれ以上にブラジルという国をとても愛していて、外国人にもブラジルを好きになって欲しいという気持ちが溢れている。僕は事あるごとにこういう気持ちに接してとても感激した。それに対して僕たちができることは、ブラジルでの素晴らしい体験をできるだけ多くの人に伝えて、ブラジルのイメージを向上してみんなにブラジルに行ってもらうことだと思う。
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ブラジルは信じられないくらい素敵な場所です。皆さんも是非遊びに行ってください!




LAPAでの熱い夜

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この日はもし、仮に日本が決勝トーナメント1位進出を決めていればマラカナンで試合だった。日本がベスト16に進めば発券されるチケットだったので残念ながら試合を観に行けず。当地の個人売買サイトでは、コロンビア対ウルグアイの試合は10万円ほどで取引されている。ワールドカップ、恐るべし。

コロンビア戦の前にベロホリゾンテでブラジル対チリの試合があったので、コパカバーナのFIFAファンフェストに行って試合を観戦。ブラジル人の騒ぎ様といったら異常です。惜しいシュートの度に花火が打ち上がるし、アホみたいに人多いし。普段LAに住んでいるので人混みの雑踏が苦手になったような気がする。砂浜で直射日光の中立っているのがつらくなって、アパートに帰宅。後半から延長にかけて快適に観戦。

今日のブラジル代表は、チリ相手に攻めあぐんでいた。戦力や経験では断然ブラジル有利なのに、チリは物怖じせずに勇敢に戦っていた。「そんなもん、ブラジルが強いのなんてわかっとるわ」という感じで開き直って自分たちのサッカーを遂行できるチリは素晴らしかった。相手をリスペクトするのは大事だけど、名前にビビってたら絶対に勝てない、という教訓を教えてもらった気がする。

試合展開はブラジルが先制するも、チリが追いつき、延長でも決着がつかず、PK戦へ。延長に入ってからは不穏な空気が流れ始める。そもそもこのW杯開催に当たってブラジルの持つ社会的、経済的問題が露わになり、ブラジル国民はとても複雑な心境を持っている。ただ、セレソンの持つとてつもなく大きい魅力がブラジルの人々の心を一つに繋ぎとめているのだ。ブラジルが負けるとその不満が爆発して暴動になる恐れがあるというのは誇張でなく、あり得る話である。最悪のケースを免れても、ブラジル人がこの大会に対する興味を失うのは必至で、これは避けたいところだ。結局、GKジュリオ•セザールのスーパーセーブでブラジルが辛勝。巨大なプレッシャーから解放された選手達は号泣していたが、本当にどっちに転んでもおかしくない試合だった。
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夜にはコロンビア対ウルグアイ戦を見に行った日本人サポーターの皆さんと合流して、イパネマに食事に行く。鉄板の上に乗ったローストビーフがとても美味しい。なんと、このお店はアントニオ•カルロス•ジョビンがイパネマの娘を作曲したという由緒のあるお店で、よく見ると、壁に手書きの楽譜と歌詞が書かれている。ああ、ブラジルって素晴らしい。
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日本人サポーターの皆さんはみんなワールドカップに複数回参加しているベテランサポーターで、皆さんとても個性的で面白い人達だった。なんと、ドーハの悲劇を現地観戦したというツワモノもいた。こういう出会いが本当に嬉しい。食事会が終わったのが夜の12時だったが、そこからリオのセントロのLapaというクールなエリアに繰り出す。Lapaではそこら中で音楽がかかっていて、人がストリートに溢れ出してみんながいい時間を過ごしている。リオにたくさんいるはずの日本人サポーターはあまりこういうとこに出てこないのは過保護なまでの事前情報によってビビらされているからかもしれない。
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たくさんのコロンビアサポーターとブラジルサポーターが勝利を祝っていて、ただただ羨ましい。お互い対戦したということもあって、色んな人が健闘を讃えてくれたけど、やっぱり逆の立場が良かったぜ。Lapaの音楽はとてもオーセンティックなブラジル音楽のライブでテンションが上がる。ブラジル最後の夜だったので、ヤケクソで飲みまくって踊りまくったった。
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R I O

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リオデジャネイロ2日目は、まずランからスタート。コパカバーナからイパネマまで走る。コパカバーナからイパネマっていうのがスゴいwとずっとニヤニヤしなから走ってた。こんな贅沢なランニングコースはなかなか無いね。ブラジルの人は結構走っている人が多い。リオは特にビーチの街なので、身体のイメージコンシャスな人が多いらしい。
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走った後はイパネマビーチでビールを飲みながら人物観察。イパネマの娘がいっぱい目の前を通り過ぎて行きます。この後急激に体調を崩して、リオ2日目は休養。

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気を取り直して3日目はリオのセントロからフェリーに乗って対岸のニテロイに行く。ニテロイにはオスカー•ニーマイヤーの建築があるというので外せない。ニテロイ現代美術館は、ニーマイヤーの後期の名作で宇宙船が崖に降り立ったような建築だ。それにしても、この昔想像した未来的なテイストは面白い。60年代のサイエンスフィクションの建物を実際に作っちゃった感がある。インテリアは残念だったが、この圧倒的な存在感は度肝を抜かれます。
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ニテロイにはもう一つ、ニーマイヤー作品(群)があって、こちらは海辺に建つ劇場だ。これは、後期のコルビジェに通じる自由な曲線が優美な美しい建築だ。
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ニーマイヤーの得意とするスパイラルスロープは色んな角度から建物を鑑賞できる仕組みになっている。
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螺旋階段の厳密なジオメトリーに萌える。
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同じ敷地にニーマイヤーのドームが2つある。ブラジリアのドームの写真を友人に送ったら「アキラが眠ってそう」というコメントで笑えた。このドームなんてまさにそうで、大佐が渋い顔をして入り口に立ってる姿が思い浮かぶ。内部空間はとてもクールなのだがリオの市役所の臨時オフィスとして使われていて雑多に机が並べられていたのがシュールだった。
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リオのセントロに戻り、この旅の目的の一つであるパンデイロを購入。パンデイロとはサンバに登場する楽器でタンバリンに太鼓が貼ってあるもの。ブラジル人はこれを器用に操って独特のリズムを奏でる。楽器屋で会った人にパンデイロの演奏方法を教えてください、と突撃したら、親切にも1時間ほど教えてくれた。カサグランデはミュージシャン兼プログラマーで、ストリートサンバに参加するアーティストだ。僕がボサノヴァが好きだと言うと「そんなものは金持ちのスノッブ音楽だ。奴らはサンバを演奏できないからそんなものを作ったんだ」と、ボロクソにこき下ろされた。まあ、サンバとボサノヴァは別物なんだね。
カサグランデがこの日の夜、スゴくクールなサンバのパーティーがラパというエリアであると教えてくれたので、一旦アパートに帰り、クイアバから来たペコちゃんと合流後パーティーに繰り出す。バスでセントロまで向かってとても怪しいエリアを通過。100段くらいの階段なんてGoogle Mapsは教えてくれなかった。
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たどり着いたバーではサンバが最高潮。みんなが歌って踊って楽しいひと時を過ごせました。せっかくブラジルに来た以上はこういうディープでリアルなモノを見ないとね。
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マラカナン競技場

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この旅の最終目的地、リオデジャネイロに到着。着いて早々マラカナンスタジアムで、フランス対エクアドルの試合を観戦。マラカナンスタジアムはすべてのサッカーファンにとっての聖地で、死ぬまでには一度訪れたい場所だ。この競技場は1950年のワールドカップを機に開場した。この大会の決勝戦で地元ブラジルがウルグアイに逆転負けをしたことが、マラカナンの悲劇として、今でも語り継がれている。以前はなんと、20万人の収容規模を誇っていたのだがスタンド落下事故もあり、現在は8万人を収容する。試合自体はグダグダの0-0で退屈だったが、自分がマラカナンに今現在居るんだ、ということを考えると、とても感慨深かった。ブラジル自体遠いのと、ブラジルにあるアイコニックな場所にずっと馳せ続けた想いが重なったからだと思われる。
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僕は前日の日本代表の負けを引きずっていて、まだトーナメントに残っているチームとそのサポーターが羨ましくてしょうがない。全てをかけて取り組んだ結果、勝者と敗者がはっきりと、残酷に分かれるところがワールドカップの醍醐味なのかもしれない。今回色んな日本人サポーターの人と話をして、ベテランサポーターの人に「前は日本以外の試合も観たけど、今回は日本だけ」という人が多かった。僕は普段からチャンピオンズリーグやヨーロッパサッカーを見るので、その意見に同調できなかったけど、今は理解できる。何と言っても当事者として参加するワールドカップの魅力は何事にも代え難い。日本代表の試合をスタジアム観戦すると、誇張じゃなく100倍疲れるし、マジで心臓に悪い。スタジアムに向かう道での期待感や不安感、色んな人達との交流、目の前で選手を見られる興奮。試合を通しての歓喜、怒り、失望、そして絶望、これを全て含めてワールドカップに当事者として参加するということなのだ。これは自分のちっぽけな人生を大きく上回るスケールの中毒性のある大人の娯楽なんだ。ああ、4年後どうしよう、、、。

コロンビア戦

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コロンビア戦会場のクイアバはサンパウロから約1,800km離れており、残念ながら現地観戦は諦めた。この日は在サンパウロ北海道県人会の皆さんのパブリックビューイングに飛び入り参加。北海道の皆さん、地球の裏側で頑張っています。
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試合は残念ながら、1-4で敗戦。とても悲しい結果になってしまった。この日の日本代表はアグレッシブでスピーディーにプレーしていた。気持ちも入っていていい感じだったが、相手が悪かった。早々とベスト16行きを決め、メンバーを落としてきたコロンビアは日本のスピードに戸惑っていたが、冷静に対応し、少ないチャンスをしっかり決めるというレベルの高いサッカーをしていた。
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今回ブラジルに来た1番の理由は日本代表を応援することで、この結果は受け入れるのがとても辛い。アメリカに住みながら代表の試合は時差がある中すべてライブで観戦したし、思い入れは人一倍強い。攻撃的で見る人を魅了する素晴らしいチームだったと思う。この4年間の代表の成長は素晴らしいものだったし、結果が出なかったからと言って今までの方向性を否定する必要は無いと思う。

ワールドカップを現地観戦してみて感じるのは、この大会は本当にとてつもないものだということ。すべての出場国のワールドカップに懸ける想いというのはメチャクチャ熱く、選手、サポーター、メディアを含めてものすごく大きな熱気(とお金)が渦巻いている。すべての国のプレーヤーが4年間最高の努力をして、最高のチームを作り上げてくるわけで、何も日本のサッカーだけが進化しているわけでなく、強豪国のサッカーも進化しているのだ。1試合レベルでみると、こうしたらよかった、ああしたらよかった、という意見もあるだろうが、全体を通してみると単純に力が足りなかった。他の国よりも弱かったのだと思う。小手先のテクニックはワールドカップでは絶対に通用しない。覚悟を持って選手の持てる力を最大限にチームプレーとして昇華しないと勝てない大会なんだ。だから、日本代表はこれからも前向きに積み上げて来たものをさらに磨いて行って欲しいと切に願う。
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最後に。僕は日本代表を心の底から愛しているし、これから先も何があっても応援し続ける。スタジアムで歓喜の雄叫びをあげるのはロシアまでとっておこう。


サンパウロ

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ブラジリアからサンパウロに移動。サンパウロは人口1,100万人のブラジル最大の大都市。ブラジルはアメリカ同様各都市に機能を振り分けている。政治の中心のワシントンDCはブラジリア、経済の中心のニューヨークはサンパウロ。文化、音楽、エンターテイメントの中心がロサンゼルスとリオデジャネイロ。サンパウロでは事前に友達のつてを使って現地の人を紹介してもらった。ヴィトーは北東部出身の弁護士で、とても聡明ないいひとだ。市内南部に位置するイビラプエラ公園までシティバイクを借りてサイクリング。この公園にはオスカー•ニーマイヤー作の美術館、オーディトリアムがありとても気持ちのいいところだ。
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その後、サンパウロ最大のマーケットに移動。名物のハムサンドイッチを食す。とても美味しい。
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このマーケットにはとてもたくさんの美味しそうなものが売っていて、持って帰るのが大変なものをいっぱい買ってしまう。まあ、なんとかなるかと開き直る。
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この日の前日は、ヴィラマドレーナというオシャレなエリアでペドロとカンディス夫妻と合流。ペドロは医者、カンディスは写真家というこれまたエリート。彼らは英語もとてもうまくて、会話がとても弾む。地元のクールなバーでブラジル対カメルーン戦を一緒に観戦。彼らはスノッブで世の中を斜めにみているので、黄色いシャツなど着ない。この日のセレソンはメキシコ戦の鬱憤を一気に晴らすような快勝でカメルーンを一蹴。見事に決勝トーナメント1位進出を果たす。ネイマールのプレーは遊びがあって、見るものを魅了する。こういう大会の主役になるためには、技術以上に天性のスター性みたいなものが必要なのかもしれない。
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この日の帰宅後はAirBnBで部屋を貸してくれたルシアーナとレアンドロと遊びに行く。彼らはアーティストでサンパウロの中心部にある古いモダニストアパートメントに住んでいる。
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とてもグランジーでボヘミアンな人たちだ。この日は友人宅で1950年代のパリでの実験的なシネマクラブについてのレクチャーがあるというので飛び入り参加。とてもコンセプシュアルな話だったが英語だったので面白く理解ができた。
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ブラジルのエリートクラスは当然のように英語を話し、海外からのゲストを受け入れることにも慣れている。彼らは飛び抜けて裕福というわけではなく、しっかり勉強をして自分の実力でいい地位を築いている。ただ、こういう人たちは社会のごく一部で、大半のブラジル人は貧困の中で生きており、努力をしても上に上がれる土台がない。ブラジルの社会では彼らのようなテクノクラートの上に、富を独占するアッパークラスが存在し、あらゆる不正をし、さらに金持ちになつていく。僕の友人達は一様に貧困層に同情的でフェアな富の分配が必要だと唱えている。そういう意味では日本の社会の平等性はとても素晴らしいものに思える。